大阪府立国際児童文学館廃止案は可決の見通し、で・・・

大阪府立国際児童文学館 廃止案は可決の見通し   - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/090317/lcl0903170130001-n1.htm

 大阪府橋下徹知事が2月定例議会に提出している府立国際児童文学館の廃止に関する議案について、自民、公明の両会派が賛成の意向を示し、可決される見通しであることが16日、分かった。可決されると、同文学館は平成21年度末で閉館される。

 可決の見通しとなったのは、同館の蔵書を府立中央図書館に移す費用5億8700万円の予算案と、国際児童文学館条例の廃止案。

 両議案について、最大会派の自民幹部は「賛成でまとまっている」。公明幹部は「当初から廃止すること自体に反対していたわけではない」と説明しており、条例案に賛成する公算が大きい。

 一方、民主幹部は「移転条例案については、すんなり賛成しにくい」として反対の意向。共産も、廃止年度を先送りする独自の修正案を提案する方針だが、自民・公明が賛成すれば半数を超え、議案は可決される見通しだ。

 2議案が可決されると、蔵書の運搬、中央図書館での書庫新設などの関連事業が平成21年度中に実施され、昭和59年に開館した国際児童文学館は来年度末で廃止される。

 児童文学館をめぐっては、これまで府議会で昨年10月「当面、現地で存続させる」との請願を全会一致で採択。同館に資料を寄贈した研究者らからも存続を求める声が相次いだことなどを受け、今回の定例会でも議員から、府の方針を批判する声もあがっていた。

国際児童文学館 寄贈者・関係者等と知事との意見交換会 発言要約
http://www.hico.jp/bungakukan/20090121.htm

(知事)

勘違いされているのかもしれませんが、全部廃止ということではなく、文学館の組織を廃止と言っているだけであって、今のままだと皆さんの思いというのは、府民に対して何ら実現できていないです。

まさに改革です。研究機能というのは府ではできません。何でもかんでも25年前に決めたこともそのままというのは、今は無理ですから。自治体が研究を行うなんて府民が納得しないですよ。そういう財源があるのであれば、それを府民サービスとして、いかに子どもたちに見せるか、喜んでもらうか。もし研究員が研究したいというのであれば、大学でやってください。府はあくまでも府民に対するサービス機関です。

現地視察行って、「あっこれは僕の価値観と合わないな。」と思ったのは、児童文学館の方に「黄金バット」の紙芝居を見せていただきましたが、白い手袋をして持ってきたんですよ。今の児童文学館の考え方は、貴重な財産的価値のあるコレクション、見てもらう触れてもらうというよりもきれいに保存する。これは、自治体のあり方としては、昔は成り立っていたのかも知れませんが、今は違います。今の考え方は府民サービスができるか、子どもに気軽に紙芝居を楽しませてあげたい。保存するだけであれば、大学とかで扱ってもらわないと今の時代では難しいと思います。

また、海外との交流とかもやりますから、できる限り発信していかなければならないし、より多く見せなければならない。皆さんから頂いた資料を、25年経った現在、これをどう見るのかということ、子どもたちに積極的に見せるということであれば自治体がやるべきことだと思います。この分岐点に今さしかかっているところです。

ナナメ上からのギモン
1.貴重資料を手袋で扱うのは、民間でも当たり前では!

2.想定される「関西州」の範囲にある西はりま天文台には、県立施設でありながら研究員がいるが、関西州になったらここの取り扱いは大阪府の基準に準じるのか。

3.「25年前に〜今は無理」ということで過去の方針を変更可能なら、児童文学館の資料と図書館の資料を区別して保存する体制も、後年変更され、統合して保存されることもありうる、と暗に認めているも同然ではないか。