“賛成”に注意

 多数決に注意
「賛成」といっても「すごく賛成」「まあ賛成」「てきとうに賛成」
「しかたがないので賛成」「どうでもいいや賛成」など
いろいろありますので 注意しましょう*1

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/071112/plc0711121148000-n1.htm

 インド洋での海上自衛隊による多国籍軍への補給活動については「賛成」が前回より0・8ポイント増の51・8%と、反対の38・2%を大きく上回った。さらに、補給活動再開のため、参院民主党などが反対して法案が否決された場合、衆院で再議決して成立させることにも「賛成」が58・3%と反対の38・1%を上回り、活動継続を望む意見が半数を超えた。
(2007.11.12 11:48)

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/071112/plc0711121148000-n1.htm

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20071112it12.htm

 読売新聞社が10、11の両日に実施した全国世論調査(面接方式)で、インド洋での海上自衛隊の給油活動継続について、「賛成」は51%、「反対」は40%だった。 給油活動継続の賛否を問う本社調査では初めて賛成が過半数を占めた。13日の衆院本会議で採決される新テロ対策特別措置法案への賛否でも「賛成」が49%で「反対」の39%を上回った。

 給油活動継続の賛否を支持政党別に見ると、自民支持層では「賛成」69%、「反対」24%。民主支持層では「賛成」36%、「反対」62%だった。無党派層は「賛成」43%が「反対」42%をわずかに上回った。

 賛否の理由を複数回答で聞いたところ、賛成では、「これまでの活動が国際社会に評価されていた」(46%)が最も多く、「良好な日米関係を維持するために必要」(37%)、「日本にとって石油輸入ルートであるインド洋の安定が重要」(35%)が続いた。反対は、「給油した燃料がイラク戦争に転用された疑いがある」(47%)、「米国の要求に従う必要はない」(42%)、「民生支援など別の分野で協力すればよい」(35%)の順となっている。
(2007年11月12日21時51分 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20071112it12.htm

多くの新聞・通信社が調査を行なっているが、たいていは数字は拮抗するものの、反対が賛成を上回っているものはなく、数ポイント〜10ポイント程度賛成が上回っている。給油のイラク戦への転用や、防衛省における数多くの問題が明らかになったうえで、なおかつ賛成がゆるやかに増加しつつあるとされている。
もちろん、この数字自体が加工されたもので、信用できないと言い切る方法もある。だが、日本人が普段耳にタコができるほど聴かされて育つことばを考えれば、理解できないことではない。それは「他人に迷惑をかけるな!」である。
アフガン和平の枠組み自体の破綻を前提とせず、給油からの撤退が参加国にいささかでも負担をかける(=迷惑をかける)というなら、世論は給油継続を圧倒的に支持したとしても少しも不思議ではない。野党側が「対案」として出すべきは、アフガンにおける軍事行動こそがアフガンの一般市民にそれこそ「大迷惑」をかけているのであり、その和平のありかたの方向転換というメッセージを含むものでなくてはならない。
 
資料
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/msdf_vessel_fuel/
報告書「タリバンが巻き返して既にアフガン国土の54%を掌握した」 : 低気温のエクスタシー(故宮)
http://www.mod.go.jp/j/news/terotoku/index.html
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/5129.html
早わかりテロ特措法: 権力に迎合したマスコミ人を忘れるな!
http://give-peace-a-chance.jp/118/071115.html
http://www1a.biglobe.ne.jp/peshawar/kaiho/nakamuramainiti.html

*1:五味太郎『注意読本』