想像力が足りない!と言い放つ橋下知事の支離滅裂

橋下知事が大阪と構想について「中身がない」という批判に対して「想像力が足りない」と答えたことについて会見で触れたらしい。
asahi.com:【[橋下会見]】26日-マイタウン大阪
知事記者会見内容 (平成23年1月26日分)


記者
 共同のワタナベです。よろしくお願いします。今のとも少し関連しますが、どちらかというと維新の話かなと思うんですが、昨日東京でも会見をされていて、中身が見えない、具体像がないっていう、あれのたぶん今一番不満に思ってらっしゃるところなのかなって思ってそこに誤解があるというかですね。伝え方のところで。あの20分の1っておっしゃってますけど、ある程度解消されたところも、東京のメディアの人たちとやり取りもできたところもあって。それであの中でタウンミーティング等でですね。3ヵ所回って2時間話したりとかって毎週のようにやってますけど。我々の受け止めとして身を持って感じてるわけですけど、分量として劣ってるとはまったく思ってなくて身を持ってすごい量だなっていうふうに思ってますけど、中身のところもあるのかなと。内容のところにあるのかなと。量はもうさることながら。知事が最近少しそういうのがなくなってきたんですけども。中身が見えない、具体像がないと平松市長がおっしゃっておられたと。想像力がないんだとおっしゃったと。並列してメディアのほうも想像力がないと分かってない。でも思うに有権者の方も、そこを理解しないと、そこに賛同したりとか、支持して投票できないわけで、そこをもし仮に理解が、支持が得られないんであれば有権者のほうが想像力が足りないのか、ないし有権者想像力を持って投票していただきたいと思っているのか。その辺のお考えを教えてください。
知事
 これはね。政治がよくなるっていう時に全部政治家がお膳立てをして、何から何までその道筋を示してね。事細かに。手足を取りながらね。有権者をこう導いていくっていうのは神様でもなんでもないんでね、僕らは。一定の方向性を示して、有権者もそれについて考え、どうなるんだろうっていうのをある意味想像しながら、で、この方向でいけるかどうか判断していくってことが僕は民主主義であって、ヨーロッパの民主主義そこにきていると思うんですよ。
僕はヨーロッパの視察でね。税金を使わせてもらって行きましたけどもね。有権者サイドと話をいっぱい聞きましたけどもね。やっぱり自分たちで政治をやってるという意識がものすごい強いですね。だから僕は日本の民主主義を否定する、こう問題視する時なんかも、それは政治家も悪いですよ、そういう方向性とか何かを示さないからね。有権者サイドも情報を収集して、可能な限りやっぱり考えて、どうなるんだっていうことで判断してもらうということが必要だと思いますから、僕は大阪都構想についてね。繰り返し言ってますけども、区長公選制で、住民サービスについては自分達で決めれるようになるんですよと。もうそれ以上の説明のしようがある意味ないわけで、それをいいとするか悪いとするか。後は想像力でね。他の市町村と自分たちの区を比較してもらって。だからいつも僕はタウンミーティングで皆さん区長の名前知ってますか。皆さんの区でなんか決めたとしても市役所がだめっていたら何もできないでしょと。で他の市町村は全部それできてるんですよという話でね。それで住民自治っていうものはどういうものなのか。市町村の運営ってものはどうなのか。もっと言えば大阪市内の各区の人達は豊中市でも箕面市でも池田市にでもそこに話し聞きに行ったらいい、勉強会開いてね。自分達の区とね、その箕面市池田市豊中市の違いは何なのかっていうことをね、勉強会開くなり勉強するってことがないと、そんなもんもう大阪なんか良くならないですよ。政治家一人が旗振ったって世の中良くならないんでね。だから僕は一種の問題提起をして、こういう違いを提起して、ある意味これ学校だったらね。もし、学校の教室で小学校だったとしたらですよ。今答えを求めない授業がいいんだとかね。考えさせる授業がいいんだっていうふうに言うんだったらもし僕が全部こうなって財源は何億こっちに行ってこっちに何億になってとかいう説明を全部するのかね。今問題提起していることに関して、自分達が大阪市内の区民が、あれなんか違うのかなと。そしたら豊中市に聞いてみよう、池田市に聞いてみよう、自分の親戚の池田市民に聞いてみよう、というところから行動を起こさせるほうが僕は今の授業形態にもあってると思うし、それが民主主義だと思うんですけどもね。
ただもちろん言い放ってね、想像力が足りないってぼーんって言い放って、まさにそういうところで有権者が突っかかってきてもらいたいから、なんやねん、と。お前想像力ないって有権者に言うけどそんな失礼な話あるかい、そこで動いてもらいたいなとおもうわけでね。まあ普通選挙前にしてそれは有権者に頭下げて握手もとめてって行動をやるのが常套手段だけど、それじゃ世の中なにも動かないからやっぱり有権者の責任だ、想像力がないってことを、けんか、ある意味ふっかけてね。それで有権者が新聞を調べる、インターネット調べる、いろんな町の行政を調べる、そうしないから大阪市っていうのは市民が市役所全くガバナンス効かずにね、こんな無茶苦茶な市役所の体制になってしまってるわけですよ。やっぱり市民が動かないと、勉強しないと、判断しないと。そのための素材はできる限り提供したいと思いますけども、もう1から10まで手取り足とりっていう時代ではないと思いますけどね。
特に今回はね。はっきり示したのは中核市にするって言ったんです。この前いろいろ議論はあったところなんですけれども、タイミングとかもあったんだけど中核市にすると言い切ったんで大阪市内の人達は中核市、あそこはマニフェストにすぐ、中核市のところに東大阪市高槻市って入れるようにって指示出したんですけれどもね。そしたら東大阪市高槻市の行政がどう動いてるかって、大阪市内の区民の皆さんが分からない分からないって言うんだったら調べたらいいんですよ。そしたら自分の区との違いがはっきりしますよ。中核市は保健所もあるし、小学校中学校も全部自分達で決めれるし。何が決めれて何が決められないのか。今の大阪市内の区役所に公園の遊具の修理を言いに行っても区役所何も聞いてくれないですけど、高槻市役所だったら全部受付してくれるんでね。やっぱり中核市にしますよってことを言ったらそれ以上の説明なんていうのは、後は権限財源問題がどうなんだっていう人に対しては中核市高槻市の財源っていうか予算書見たらいいんですよ。普段見てもない人が中核市の財源状況とか、予算規模とかそんなこと知らない人がね。この大阪都構想になったとたんに財源の配分はどうなんだ、権限の配分はどうなんだと。その前に高槻市東大阪市の権限とか財源の問題ご存知ですかっていったら、全く知らない人がね。財源を示せ、権限を示せって言うんですね。僕は大阪市内に8つか9つの高槻市東大阪市を作るっていうふうに言ってるわけですから、あとは有権者の皆さんそれがいいのか今のまんまの北区、南区、役人区長の下でなんにも決められない区のほうが良いのか。これは有権者の皆さんの勉強と想像だと思うんですけれどもね。
(強調引用者)
・・・なんかあちこち話が飛んで読みにくいww。
結局、有権者がもっと勉強しろ、ということらしいけど、それはそれで望ましいことではあるのだが、その想像した結果が橋下氏と違っていれば「誤解している」とかいうわけだ。もともと他人に想像を任せている以上、誤解するなというほうが難しい。「誤解」という批判は、逆切れに近いと言っても当たらずとも遠からずというべきか。
あと、「僕は大阪市内に8つか9つの高槻市東大阪市を作るっていうふうに言ってるわけですから、あとは有権者の皆さんそれがいいのか今のまんまの北区、南区、役人区長の下でなんにも決められない区のほうが良いのか。これは有権者の皆さんの勉強と想像」といってるが、これは「マニフェストが空手形である可能性については想像するな」と言っているように読める。大阪市大阪府堺市を再編して「中核市なみ」の権限と財源を渡す、というが(マニフェストでは「中核市並み」と言う表現ですが、会見では「中核市にする」と言い切っちゃってますね)、府市の財政状況・債務残高や大阪都が行うとされる公共工事費用などを想像して、本当に辻褄が合うのか、実現可能なのか?と考える人も多いと思う。有権者中核市と現行の各区の比較に入る前に、実現可能性の検討がされるべきで、そのためには財源権限を示せ、という主張がなされるのも理解できる。しかし、その想像に関しては知事から求められていないらしい。実現可能性の検討を飛ばせるのは、知事の言行にかなりの信頼をおいている場合に限られる。むしろ想像と勉強のプロセスをショートカットして知事に白紙委任しているわけであるから、わいとしてはそちらのかたがたの想像力のほうが心配になってしまう。
想像せよ、俺の思っているとおりに・・・ということらし。

大阪維新の会マニフェスト