代用監獄必要論の橋下知事、取調べの可視化におとり捜査と司法取引抱き合わせの件

こちらは以前わりと話題となった件。
30年ぶり出席の大阪府議会警察委で橋下知事が暴力団排除表明 - JanJanニュース


(前略)
 また、警察関係の予算に関係して共産党の阿部誠行府議から代用監獄についての見解を求められた。知事は基本的人権の尊重とのバランスに配慮しつつ「事案の真相解明や治安維持、処罰の必要性を考えると、代用監獄に留置する実務上の必要性はあると思う」などと答え、代用監獄の必要性はあるとの認識を示した。代用監獄は不当な取り調べや冤罪の温床になっているとして社会問題になっており、この発言は波紋を呼ぶかもしれない。
asahi.com:橋下知事が代用監獄必要論 - 政治(リンク切れ)
んで、そのぶくまのなかのコメ。
guldeen 司法, 政治, law, politics, これはひどい, あたまがわるい だったら、取調べの可視化(ビデオカメラでの収録)を認めてからですよ。それができてないからこそ、日本は「それボク」でもそうだけど、世界から遅れた司法制度を笑われてるってのに。

その「取調べの可視化」について発言した模様。はっきりいって話題にされていない・・・
【橋下日記】(1日)国の地方分権政策「ゴール見えぬ」

 4時40分 議会後、報道陣の取材に応じる。取り調べの可視化に対し「おとり捜査など捜査権の強化と合わせて議論しないとバランスを欠き、被害者の人権が守られなくなる」。

おやまあ、「取調べの可視化」にもかなり消極的な様子です。
しかし、この記事は短すぎる。知事記者会見ページにないので、定例の会見でなくて「ぶらさがり」で出た発言なのか。
ネットに出てない朝日地方面2010年3月2日朝刊
ウォッチ府議会 全面可視化なら「捜査権拡充も」

 民主党が選挙公約に掲げた捜査当局の取り調べの様子をすべて録音・録画する全面可視化について、橋下知事は1日、報道陣に「被疑者の人権と実態解明のバランスをとるには、全面可視化だけの議論では不十分。捜査権の拡充もしないと治安は守れない」と述べた。
 1日の代表質問で民主党の西脇邦雄幹事長が全面可視化について質問。植松信一府警本部長が「真相解明、治安に及ぼす影響を懸念する」と答えた。知事は本会議後、これを受けた報道陣の質問に「可視化も重要と思うが、それならおとり捜査、司法取引もはっきり認めないと、被害者側の人権が守られなくなってしまう」と指摘。可視化によって「真犯人逮捕は後退する。府民に考えて欲しい」と議論を呼びかけた。
取調べの可視化を容認したとしても、代用監獄は放置、それにおとり捜査と司法取引を制度化すればイッテコイではないか。司法取引はとくに、事件の実態解明にはかえってマイナスともなりかねない。それは被害者に対しても失礼なはず。これは単に治安の悪化で府民の不安を煽っているだけであろう。ねおりべ政治家の常套手段である。
橋下徹知事のばあい、あまり発言の整合性や変遷をマスコミから批判されないという得な境遇にあるので、思いつきでいわれがちな発言の関連を注意する必要が出てくる。