子どもが嗤う橋下府政? 橋下知事にとって「セーフティーネット」とは? その2

 「セーフティーネット」関連で興味深い発言。引用したインタビューシリーズでは他にもいろいろ言っており実におもしろい。
 
朝日新聞が5月4日の「列島初!」で掲載した橋下徹大阪府知事のインタビューの詳細より(朝日新聞 5月11日 朝刊 聞き手・神田誠司編集委員


―反対意見の代表的なものに「セーフティーネットは守るべきだ」という声があります。行政が最低限守らなければならないサービスとは何だと考えますか。
 これはね、定義をしてしまったら終わりですね。机の上で議論するときは定義付けが大事なんでしょうけど、実務では、一度定義付けをすると、これもセーフティーネット、あれもセーフティーネットだから残せということになりかねない。いま関係団体の要望受けを全部やっていますけど、みんな自分たちのことを「セーフティーネット」って言います。
 最終的には、実際僕が現場を見て、これは絶対残さないといけないと思った事業を残していきます。その結果として、残ったものがセーフティーネットと考えてもらう以外にないと思っています。
(引用者強調)
 えーと・・・
 
 「俺が切らなかったのがセーフティーネットだ、文句あるか!」
 
 
 ということですね。よくわかりました。
 セーフティーネットの定義がたとえ難しく、「定義してしまったら終わり」といっても、あるサービスを残し、あるサービスを削減するとしたら、その理由は何か、基準はどこに置かれたのか、丁寧に説明できなければならない。とくに、生活に直接・間接的影響の大きい分野ではなおさらだ。そんなことはわかっているはずだろう。それを橋下知事は、そのように説明する気が全く見られない。このような姿勢は政治家として全くいただけない。
 本人が聞いたら「揚げ足取りだ!」とかいうだろな・・・。